ほかの助成金とは性格が異なる文部科学省所管の助成金である研究費

【文部科学省所管の助成金である研究費】

助成金といえば、厚生労働省の所管の案件であるということが重要です。

それ以外でも、民間の団体が研究費などとして助成するものもあります。

国が行っているものとは区別して考えるといいでしょう。

ただし、文部科学省が行っている、科学研究費助成事業のような形のものもあります。

これは、個人や団体が行う研究に対して競争的資金を提供しているものであり、ほかの助成金とは少々性格が異なるものであるという事を知っておく必要があるでしょう。

 

【非常に民主的なシステム】

科学研究費助成事業は、科学研究費補助金と科学研究助成基金という2本立てで構成されています。

科研費とも呼ばれますが、厚生労働省の持つ厚生労働科学研究費補助金とは異なります。

 

もともと自然科学分野だけが対象でしたが、現在では多額の予算が投入されている助成基金です。

かなり幅広く学術全般が対象となるものとなり、独創的な研究にも使うことができるものとなっています。

 

ほかの助成金などとは違い、審査をするのも科学者であり、身内であることがある点が特徴的です。

民主的なシステムとも考えられる方法で、政策的や商業的な研究だけではなく、純粋に科学的な評価で判断されています。

それだけに、審査は誰が行っているのか公表はされていません。

 

【研究に使うためのものであるということ】

現在対象となっているものは、文部科学省所管と日本学術振興会所管の二つに分けられており、研究内容によっては上限さえありません。

若手研究者や奨励研究なども対象となっており、新たな分野であってもどんどんと研究ができるようにバックアップしてくれる助成であるということがわかります。

この分野も、さらに細分化されており、本当に多くの分野に助成しているのが特徴ですが、どんなものでも使える性質のものではありませんので、印鑑を押す場合には考えて使わなければいけないでしょう。

 

課税区分として特殊な扱いになりやすい助成金や補助金

【通常の営業取引とは異なる】

助成金を受け取った場合など、いったいどんな処理をするのか困ってしまうかもしれません。

通常の営業取引とは異なるものになるわけですから、税制区分的にもどうしたものかと思うでしょう。

会計処理としては雑収入として処理することになりますが、決定の段階から見収入とすることが重要です。

これも発生主義の観点から行うことになりますが、決定から受給まで長い時間がかかることも珍しくありません。

そのため、未収入としていったん扱う必要が出てくるのです。

 

【特殊な課税になる点に注意】

助成金は、受け取った段階からどんなものにでも使うことができます。

しかし、本来の助成金の性格として、労務に対して使われるべきです。

この場合、税制区分としては、非課税対象であり不課税になる点に注意が必要になります。

 

ですが、補助金のような形で固定資産を取得した場合には、課税対象となってくるところが問題です。

ところが、すぐにでも課税されてしまうと、補助という目的が壊れてしまいます。

そこで圧縮記帳という、受贈益について課税関係が生じない方法で処理を進めなければいけません。

これは特例的な記帳方法で特例的に認められている方法ですので注意が必要になります。

 

不課税という考え方ですが、これは消費税に対する考え方だけであり、会計ソフトを使ったりする場合には、対象外取引として考えることも必要です。

 

【処理が難しい場合には専門家へ】

課税区分として非常に特殊な関係となる助成金の場合、簡単に判断できないことがあります。

印鑑一つ買うとしても、扱いを考えなければいけません。

なんでも使うことができる助成金ではありますが、処理が難しい場合には専門家に相談することも必要になるのです。